【甲州街道から左に曲がって指示通りに進むと、迷いもなくサントリー武蔵野工場の正面に着いた。“そこを左折して少し進むと入口が見える”とメモにある。そこから少し迷った。行き過ぎたようだ。】

著者の小林信也氏は取材のために
初めて訪れたサントリーラグビー部のグラウンドを
【素朴な風景に囲まれた、柔らかい土のグラウンド】と記しています。
5月4日、小林氏が辿った道を行き過ぎたまま、
僕は河川敷にある府中健康センターのサッカー場に着きました。

「ワインレッドの彷徨」――。
僕は絶版になったその本を偶然古本屋で見つけました。
サントリーラグビー部が創設されてから20年の足跡を
小林氏が克明に取材し、書き上げたスポーツノンフィクションです。
チームを興し、闘う集団に作り上げることの厳しさと楽しさが
そこには描かれていました。

【スター軍団、エリート軍団と呼ばれるサントリーが、この狭いグラウンドで、貨物列車の音を聞きながら、土にまみれて泥臭い日常を重ねている。世間の先入観との落差が、不思議でもあり、愉快にも思えた。】

小林氏は文中に【チームは、それ自体が“生き物”だ。】と書いています。
ラグビーであれ、サッカーであれ、野球であれ、
個の力だけではチームスポーツは成り立ちません。
僕はこの作品から、チームスポーツの面白さを改めて教えられました。

その日、河川敷のサッカー場では次男が所属するサッカーチームが
コンビネーションを駆使し、何度も失敗しながらゴールを目指していました。
みんな中学2年生、1年間、平日の夜、
泥まみれになって練習に励んできた仲間です。

【夢に近づくには時間がかかる。チームの成長には波がある。】

※文中【 】内は「ワインレッドの彷徨・サントリーラグビー部二十年の真実」小林信也著・双葉社刊から引用させて戴きました。

コメント

naochan
naochan
2008年5月20日8:37

読んでいて、アンサンブルも同じだなぁ、と思いました。

25日に全国大会に向けての支部大会があります。

夢に近づくには時間がかかります。そして根気もかかりますね。

さ、頑張ろう。今日レッスン日です。

羽生遊
羽生遊
2008年5月20日18:18

naochanさんへ
チームでやるものって、
スポーツも音楽も、僕も同じだと思います。
みんなの気持ちがひとつになって、
素晴らしい歌声になったり、
コンビネーションプレーになったり。
そこに難しさもあり、楽しさもあるんでしょうね。

アンサンブル、ご健闘を祈ってます。
そして、思う存分楽しんでくださいね。

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