秋戦・1

2009年10月16日 スポーツ
そこには全力で闘う仲間がいた。
準々決勝、ケンはスタメンだったが、
フォワードとしてチームに貢献することができなかった。
3点のビハインド、終了までもう時間はない。
目標への扉が閉じる寸前だった。
ケンはピッチの外からじっと仲間を見つめていた。

春の大会のあと、チーム状態は決して良いとはいえなかった。
それぞれの夢、チームとしての目標、コーチ陣の思い。
強い思いが空回りしているかのようだった。
それでも、夏を越え、秋を迎え、
少しずつ少しずつチームは立て直されていった。

県大会を前に個性を持った強い点が線で結ばれ、
チームの目指すサッカーが見えてきていた。
3回戦からの登場、チームは1試合ごとに成長し、
ベスト8に名乗りを上げた。

そして――10月10日、しんよこフットボールパーク。
関東への出場権の懸かったビッグゲーム。
相手は優勝候補の一角だった。

【つづく】

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