ジムナジウムのスーパーマンを訪ねて・3
2009年11月19日 読書あれから12日後――。
仕事を終え、所用で駅までクルマを走らせていた。
用事を済ませ、駅前の商店街を抜け、広い通りに出た。
その通り沿いには菓子メーカーの工場がある。
エンゼル・スカッシュクラブ。
日本で初めての民間のスカッシュコートが、かつてその敷地内にあった。
坂本さんはそこでスカッシュと出会い、
その後、日本のスカッシュ界のパイオニアとなる。
残念ながらボーリング場の一角にあったスカッシュコートは、
すでに閉鎖されていて、建物だけがひっそりと残っている。
今頃、坂本さんはどうしているだろう――
思いを廻らせていると、
見覚えのある白いセダンがすぐ前を走っているのに気がついた。
まさか――
ちょうど「エンゼル・スカッシュクラブ」があったあたり、
白いセダンはハザードランプを点しながら路肩に止まった。
追い越す時、運転席を一瞬見た。
まさか、だった。
坂本さんはセールスマンとしての職責を全うした。
しかし、スカッシュ選手としての引退はまだ口にしていない。
【終わり】
仕事を終え、所用で駅までクルマを走らせていた。
用事を済ませ、駅前の商店街を抜け、広い通りに出た。
その通り沿いには菓子メーカーの工場がある。
エンゼル・スカッシュクラブ。
日本で初めての民間のスカッシュコートが、かつてその敷地内にあった。
坂本さんはそこでスカッシュと出会い、
その後、日本のスカッシュ界のパイオニアとなる。
残念ながらボーリング場の一角にあったスカッシュコートは、
すでに閉鎖されていて、建物だけがひっそりと残っている。
今頃、坂本さんはどうしているだろう――
思いを廻らせていると、
見覚えのある白いセダンがすぐ前を走っているのに気がついた。
まさか――
ちょうど「エンゼル・スカッシュクラブ」があったあたり、
白いセダンはハザードランプを点しながら路肩に止まった。
追い越す時、運転席を一瞬見た。
まさか、だった。
坂本さんはセールスマンとしての職責を全うした。
しかし、スカッシュ選手としての引退はまだ口にしていない。
【終わり】
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