父の背中と赤城山
今年の夏も父と山に向った。

群馬の家からクルマで約30分。
赤城山の森林公園にクルマを停め、
荒山高原から赤城の一峰、鍋割の山頂を僕らは目指した。

往復約5時間、山道はそれほど険しくはないが、
78歳の年齢を考えると父はまだまだ健脚だ。

娘のユイはいつも父のそばを歩き、
父の言葉に耳を傾けている。

エミちゃんはこっちに暫く来ていないな――

父のリクエストもあって、
今回は妻のエミも連れて来た。
父にとって、今のエミはどんな存在なのだろう。

父、ユイ、妻、僕。

その順序で上り、下る。
行きに比べて、帰りは言葉少なになる。

光る汗、時折頬に触れる涼風、
無駄のものはここには何もない。

「来年は荒山の山頂を目指すぞ」

山を下り、父がいう。

ずっと父の背中を追いかけてきた。
いつか追い越してやろうと思っていた。

でも、いつまで経っても、
その差は縮まっていないようだ。

コメント

メイ
2010年8月31日17:28

羽生遊さん

お父様、78歳ですか?
義父と2歳しか違いません。お元気で、ありがたいですね^^
先日、義父が杖で歩く後ろ姿を見ながら、
「昔はあんなに大きかったのに、小さくなった・・・」
ぽつり・・淋しそうに呟きました。

>ずっと父の背中を追いかけてきた。
そして、その羽生さんの背中を息子さんたちが追いかけているのですね。

羽生遊
2010年9月2日14:52

メイさんへ
1人住む父親が元気でいてくれることは、
身内として本当にありがたいことです。
毎年夏は娘のユイと山に登ることを本当に楽しみにしていて、
親父の足の続く限りはと思っています。

近づいたと思っていた親父の背中も、
また引き離され、その繰り返しです。
それに引き換え僕の背中は、
息子たちにとってすぐ手の届くところにあると思います(笑)。

おふく
2010年9月3日0:06

羽生遊さん、こんばんわです。

私は旦那伝いで義父さんに”飲み”に誘われている訳ですが
いつも『私が同行してもいいものだろうか・・・・』と真剣に悩んでいます。
でも、毎度”飲み会”は楽しくて幸せで。『もう一軒~!!』と心の中でゆうてるくらい、
酒が美味かったと感じています。
※翌日は『あんなに乱れて(?)よかったのだろうか・・・・』と反省していますが・・・・(笑)

お父様のリクエスト・・・
自信、持っていいかな・・・と私は思いました。
妻、という立場。
”立場”をちょっと開放してみようか・・・。
そう思いました。

羽生遊
2010年9月3日23:38

おふくさんへ
こんばんは。
旦那さんとお義父さんの飲み会は、
おふくさんが楽しんでいれば、みんな楽しんでいるはず。
楽しいお酒とちょっと乱れる(笑)おふくさんを、
お義父さんも楽しんでいると思います。

うちの親父も会いたいと思うから、
カミサンをつれて来いと言ったと思うし、
おふくさんのお義父さんも一緒に飲みたいからこそ、
おふくさんを誘うんだと思います。

妻という立場を開放して、
次回はもっと乱れちゃいますかね(笑)

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