自分で考える――

それが僕が隠していた講義のテーマだった。

その答えは3回の講義の至るところに、
学生たちの言動に散りばめられていた。

僕が紹介した治療方法をアレンジしたり、
お互いが治療効果を話し合ったり、
勿論、僕への鋭い質問も多かったが、
僕は極力、口を出さずに見守ることにした。

教え込まれたものよりも、
自分で見つけ出したものの方が、
自分のためになると僕は思う。

「先生はどんな方向性で治療をしていかれるのですか?」

最後の質疑応答での学生からの質問だった。

「たった一人の人としっかりと
 向き合う治療をしていきたいと思っています」

終了のチャイムが鳴った。
後輩たちはいつものように次の授業へと向っていった。

コメント

おふく
2010年12月11日22:43

羽生遊さん、こんばんわです。

『自分で考える』
ちょうど私にあてはまった言葉でした。

昨日、コメントしたいと思ったのですが、うまく考えができずに足跡だけをのこしてしまいましたです。
でも吹っ切れた今、「そうだよね」という思いでいます。

「人生一度きりしかない」
それは今まで何遍ゆうたことだろうか・・・
何がしたいのか、どんな人間になりたい?どんな人生送りたい?

もう一度、振り返ってみたいと思います。
今度は妥協せずに、今度は後悔することなく・・・

羽生遊
2010年12月14日0:07

おふくさん、こんばんは。
自分で考えるって簡単なようで、
意外としないで済ませていることが多いと思います。
今回の授業では自分への自戒も込めて、
学生たちにそれを伝えようとしました。

>何がしたいのか、どんな人間になりたい?どんな人生送りたい?

それを考えて生きることが僕は大切だと思います。
妥協も後悔も、これからに活かせればOKですよ。
陰ながら応援しています。

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