戦う意味

2010年12月11日 スポーツ
彼は再来年1月で37歳になる。
それはプロボクサーとしてのリミット。

「たった1回の人生ですから……」

戦績は1勝12敗2分――。

「仕事を変えたばかりなんですけど、
 ボクシングをやるために辞めようと思ってます」

来年の1年間にOはボクサーとしての全てを、
注ぎ込むつもりでいる。
転職先はそんな彼の思いに十分応えられる環境ではなかった。

Oは何故かボクシングと出会い、
負けても負けても36歳になるまで拘ってきた。
だからこそ、ちゃんとケリを付けたいのだと思う。

チャンスはおそらく1回、
他人からみれば、それが2勝になろうと13敗になろうと、
大した差ではないのかも知れない。
でも、戦う意味は誰よりも彼自身が一番わかっている。

36歳という年齢は人生を真剣に考えるには十分な年齢だ。
不安もある。後悔もある。
それでも、自分に納得したい。

それがOの出した答えだった。

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