選手権からの贈り物・2
2012年9月26日 選手権からの贈り物リョウが高校生になった弟の試合に来るのは初めてだった。
僕が長男と一緒にケンの試合を見るのも初めてだ。
幼い頃、ケンと一緒に度々兄の試合を応援した。
リョウが出ていないと「何でリョウ君を出さないんだ」と
口を尖がらせていたものだ。
小学校時代は同じチームに所属し、
中学からは兄と弟は少し違うサッカーの関わり方をした。
高校になって、それぞれ違う高校の部活を経て、
兄は専門学校でもサッカーを楽しんでいる。
気付けば時は確実に流れ、サッカー少年は大人へと成長しつつある。
「応援、凄いね」
「ああ、やっぱり選手権だよな」
両校の応援に加えて、高校サッカーファンもこの場に集っているようだ。
グラウンドを取り囲むように人垣ができている。
やっぱり高校サッカーはいいな――
後半を前にした静かなピッチを見ながらしみじみと思う。
汗まみれになって、放課後のグラウンドを走り、
ボールを追い、夢を追い、ひたすら走る。
みんな悔いなくやれ、思い切りやれ。
勝ち負けよりも大切にものは、絶対にあるのだから。
【つづく】
僕が長男と一緒にケンの試合を見るのも初めてだ。
幼い頃、ケンと一緒に度々兄の試合を応援した。
リョウが出ていないと「何でリョウ君を出さないんだ」と
口を尖がらせていたものだ。
小学校時代は同じチームに所属し、
中学からは兄と弟は少し違うサッカーの関わり方をした。
高校になって、それぞれ違う高校の部活を経て、
兄は専門学校でもサッカーを楽しんでいる。
気付けば時は確実に流れ、サッカー少年は大人へと成長しつつある。
「応援、凄いね」
「ああ、やっぱり選手権だよな」
両校の応援に加えて、高校サッカーファンもこの場に集っているようだ。
グラウンドを取り囲むように人垣ができている。
やっぱり高校サッカーはいいな――
後半を前にした静かなピッチを見ながらしみじみと思う。
汗まみれになって、放課後のグラウンドを走り、
ボールを追い、夢を追い、ひたすら走る。
みんな悔いなくやれ、思い切りやれ。
勝ち負けよりも大切にものは、絶対にあるのだから。
【つづく】
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