きっと登れる日が来る
2020年4月13日 エッセイ コメント (4)
秦野市、丹沢山系を見渡せる秦野戸川公園。その中にある山岳スポーツセンターにはリニューアルされた真新しいクライミングウォールが聳え立っていた。本来なら、国体の代表選手を決める伝統ある「オール神奈川」が開かれる時期だ。残念ながら人気のない静かな日曜は、この壁の前に誰もいない。
横浜から秦野まで、車を飛ばし、どうしてもその壁が見たくなった。誰も登っていない壁を見て何になるのかとも思ったが、クライミングに励んだ娘が何度も弾き返された場所を、今、この目で見たい気持ちになった。
曇りかがった空、横浜に比べて涼しい空気、まだ残っている桜。鳥たちはいつもと変わらずに可愛らしく鳴き合っている。
ガンバ、ガンバの声援、拍手の渦、落胆に泣く女子たち。ここで何度そんな光景を見ただろう。この春、ここを目指し、ここで自分の限界に挑もうとした選手たちを思うと、仕方ないだけでは済まされない思いが、部外者の僕にもくすぶる。
きっと登れる日は来る。登れる日は必ず来る。
横浜から秦野まで、車を飛ばし、どうしてもその壁が見たくなった。誰も登っていない壁を見て何になるのかとも思ったが、クライミングに励んだ娘が何度も弾き返された場所を、今、この目で見たい気持ちになった。
曇りかがった空、横浜に比べて涼しい空気、まだ残っている桜。鳥たちはいつもと変わらずに可愛らしく鳴き合っている。
ガンバ、ガンバの声援、拍手の渦、落胆に泣く女子たち。ここで何度そんな光景を見ただろう。この春、ここを目指し、ここで自分の限界に挑もうとした選手たちを思うと、仕方ないだけでは済まされない思いが、部外者の僕にもくすぶる。
きっと登れる日は来る。登れる日は必ず来る。
コメント
凄いですよね。これを登れちゃうんですもの。
沢山沢山努力するのでしょうね。出なきゃ登れない…
本来なら色々な大会や予選が行われる季節、
サッカーだって野球だって開幕の筈が…
おっしゃるように「仕方ない」の一言で済ませてしまうのは、余りにも悲しいです。
でもきっと日常が戻って、誰もが楽しく毎日を謳歌できる日は必ず来ますよね!!
しかし秦野とは。
随分遠くまでお出かけしましたね。
お疲れ様でした。
ここは、いわゆる三密とは程遠い場所、しかも山岳スポーツセンターは休業中。
誰もいるはずはありませんよね。
オリンピック種目になってスポーツクライミングは以前よりずっと注目されていて、神奈川県も相当に力をいれたようです。
残念ながら新しいウォールたちは、選手たちの到来を待っているようですが、
クライマーたちで賑わう日を一ファンとしても願っています。
秦野までは東名を使って、交通量がぐっと少ないせいもあって、
ドアtoドアで1時間とちょっとでした。
この時期不謹慎かもしれませんが、自然溢れる場所はやはり心地良いものです。
オリンピックは一年延期になってしまいましたね。
クライミングを羽生遊さんから教えてもらっていたので、
オリンピック種目になったときは、嬉しかったです。
娘さんとご家族で昇られたりされていましたね、思い出します。
いつか、きっと、いつか、きっと。
今、一生懸命、その時までを目指して頑張っておられるアスリートの皆さんの
気持ちを考えると辛くなりますが、頑張って欲しいです。
オリンピックだけではなく、今はあらゆる大会が中止、延期になっています。
プロであれ、アマであれ、今は苦渋の選択をしているのが現実です。
その現実から、今できることを探し求め、気持ちを切らさずにいることが、
大切なような気がしています。(選手たちも僕たちも)
どうしてでしょうか——
誰もいない静かな壁の前にいると、寂しさよりも、
むしろワクワクした気持ちが沸き起こるようでした。
いつか、きっと、ですね。